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<薬膳コラム>
2025年7月1日(火)
【薬膳コラム】食用ほおずき
国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。
食用ほおずきは
果実ほおずきとも呼ばれます。
黄色に近いオレンジ色で、
見た目が可愛らしく、
甘酸っぱくて美味しくて、
いつもそのままいただいていますが、
ジャムやデザートなどに
利用することもできます。
フルーツサラダにしても
彩りよくなりますね。
ほおずきの食性食味は寒酸苦、
帰経は肺脾、身体の熱や老廃物を取り除く、
身体に不要な水分を排泄させる、
咳を止める働きがあります。
βカロチン、ビタミンB1、
2やカルシウム、鉄、リンなどの
ビタミンやミネラルを含有しています。
なかでも、ビタミンB群の仲間であり、
穀類に広く分布するイノシトールは
生活習慣病の予防の観点から、
その抗脂肪肝作用が注目されています。
普通のほおずきは、
主に観賞用として栽培される植物です。
鮮やかなオレンジ色の袋状の中に
種子が入っていますが、
これらは食用には向いていません。
むしろ毒性があることがあるため、
食べることはおすすめできません。
お盆に供えるほおずきが後者です。
ほおずきは灯籠のような形が
魂を迎える灯りを連想し、
亡くなった人の魂が迷わず
家に戻れるようにという意味を込めて、
お盆の時期に供えられます。
また、色鮮やかで美しいほおずきは
先祖を偲び、敬う気持ちを
表わしているかのようにも思えます。
令和7年7月1日
薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子