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<薬膳コラム>
2025年7月15日(火)
【薬膳コラム】夏を乗り切る薬膳
国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。
梅雨が明けると、
本格的な夏となります。
夏は一年のうちで一番気温が高く、
湿気を伴う季節です。
暑いと、アイスクリームや
氷の入ったジュース、冷えたビールなど、
冷たいものを食べたり飲んだりしますよね。
ついつい摂り過ぎると
おなかを冷やして
腹痛や下痢が起こったり、
胃腸の働きが弱くなって
食欲不振におちいったり、
夏ばてになったりします。
こんな暑い時には、熱感、口渇、
汗の出過ぎなどの暑熱症状を
緩和する食材を取り入れるとよいでしょう。
いんげんまめ、緑豆、トマト、苦瓜、
緑豆もやし、ココナッツ、西瓜、
パイナップル、メロン、レモン、
ハイビスカスなどがそうです。
今が旬のものが多く、
寒い冬の季節にはなるべくなら
控えてほしい食材ともいえます。
夏の邪気である暑邪は湿を伴い、
食欲も減退しやすいので、
湿をはらう食材や消化吸収を
つかさどる脾を健やかにする
食材を加えます。
祛湿の食材は、はとむぎ、枝豆、
キャベツなど、
健脾の食材は米類、いも類、
豆類などが挙げられます。
また、調理も揚げる、炒める、
焼く・煮る・蒸す、茹でる、
生食と加熱の仕方によって
身体を温める度合いが違ってくるので、
体内に熱がこもらないように
調理法も工夫してはいかがでしょうか。
元々、冷え性の方、
冷房の効いた部屋で過ごす方、
夏でも涼しいところにお住まいの方、
比較的健康な方でも気温の低い日に、
寒涼性のものや生ものを摂り過ぎると、
冷えて胃腸の調子を損ねます。
食を通して、自分の身体と向き合い、
体質や体調を知り、
暑い夏を快適に過ごしましょう。
令和7年7月15日
薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子