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お知らせ・コラム

<薬膳コラム>

2025年8月1日(金)

【薬膳コラム】漢方健康料理より「パイナップルとじゃがいものあえもの」

国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。

義母が遺した「漢方健康料理」(雄渾社)を参考に、
夏の季節にふさわしい拌菠蘿土豆丁
(パイナップルとじゃがいものあえもの)を作りました。


「漢方健康料理」は、
北京中医学会学術委員会の制作により、
当時の北京市中医医院院長と
北京前門飯店特級技師(最高位の調理師)であらせられた
その道の第一人者の方々が編纂や指導をされて、
恩師である薬学博士渡邊武先生が
監修された中国健康料理(薬膳)の書籍です。


渡邊先生の初期からの弟子であった、
義母が所持していたものを譲り受けました。
今は手に入りにくいかと思います。


パイナップルを1センチ角くらいに切って、
お皿に並べ、その上にパイナップルに
合わせた大きさで切って、

塩をふって水気をきったきゅうり、
同じくらいの大きさに切って茹でて
(あるいは電子レンジで加熱)、
塩をふりかけたじゃがいもをのせていきます。


パイナップルは暑熱の不快感を取り除き、
口の渇きを癒し、じゃがいもとともに
胃の消化機能を促進する働きもあります。

これらの材料と利水作用のあるきゅうりを
組み合わせることで、
排尿促進、体温調節、胃の機能強化などに
役立つ料理です。

口が渇く、身体が熱っぽくて
いらいらする時、
お小水の量が少ない時に、
夏に取り入れたい一品です。


「薬膳食典 食物性味表」より
パイナップル(微酸平甘/胃腎)解暑、止渇、益気、消食、解酒、通便
きゅうり(寒甘/胃小腸)清熱、生津、止渇、利水、解毒
じゃがいも(平甘/胃大腸)益気、健脾、和胃、調中


解暑、清暑、袪暑といって、
暑邪がもたらす熱感や口の渇きなどを
緩和する食材には、果物が多くて、
薬膳料理を組み立てるのは、
なかなか難しいと話していたら、

娘婿がフルーツカットをして、
たくさんの写真を送ってくれました。

たとえば、メロン(寒甘、心胃)は
清熱、解暑、除煩、止渇、利水に、
レモン(涼甘酸、肺胃)は
生津、止渇、解暑、和胃、安胎、化痰に働きます。




令和7年8月1日

薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子

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