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お知らせ・コラム

<薬膳コラム>

2021年5月15日(土)

【薬膳コラム】セロリ

薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師の伊東千鶴子です。



セロリはヨーロッパ原産の一年草または二年草で、
古代ギリシアでは強い芳香性により薬用、
香料として使われてきました。


17世紀頃から野菜としてフランスで栽培され、
日本では洋食が普及し始めた明治以降、栽培されています。




セロリはやや身体を冷やす涼性の食材で、
身体の余分な熱を取り除く作用があります。
それ故に、セロリは夏野菜と思っていましたが、

 

5~6月頃に種をまいて11~12月頃に収穫するのが一般的で、
セロリは冬の季語なのだと知りました。
今、セロリは産地の気候風土を生かして
栽培する農家さんのおかげで、一年中いただけます。

 



セロリの食性食味は涼甘苦、帰経は肝肺膀胱、
清熱の他の作用は高ぶる肝の気の流れを正常に戻す平肝、
体内に停滞している湿を取り除く袪湿、
めまい、ふらつき、けいれん、ひきつり、
手足の震えなど風邪(ふうじゃ)を鎮める袪風、


小便不利や頻尿、排尿痛を改善する通淋、
体内に蓄積した老廃物や病邪を排除する解毒です。


そして、肝がつかさどる気の疏泄機能が滞って抑うつ感、
ため息、のどの詰まり感(梅核気/ばいかくき)、
脹痛などが生じる肝鬱証やめまい、目赤、
ストレスのあるとき、口が苦い、お小水の出が悪い、
血圧が高いときによいとされています。




歌のタイトルになり、その歌詞にもあるように、
セロリは好き嫌いが分かれる野菜ですが、
セロリが持つ芳香成分は食欲を増し、
神経を和らげてくれます。



思い返せば、子供の頃はほとんど食した記憶がなく、
大人になってセロリを好んで食べているのは、
なんとか解消したいストレスを抱えるように
なったからかもしれません。


身体が冷える方は生のままでサラダにするより、
スープや炒め物などの温かい調理法や温性、
熱性の食材を一緒に取り入れるとよいでしょう。



 2021年5月15日
薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子