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<薬膳コラム>
2026年4月15日(水)
【薬膳コラム】そらまめ
国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。
店頭には、ふっくらとした莢(さや)の
そらまめが並び始めています。
手に取ると青い香りが立ちのぼり、
春が深まりつつあることを実感します。
そらまめの旬は4~5月。
莢が空に向かって生長することから
「空豆」と呼ばれ、
中国では莢の形が蚕に似ているため
「蚕豆(さんとう)」と名付けられています。
食物の性味やその働きを
まとめた中国元時代の
本草書『食物本草』には、
「蚕豆は味甘くして温。気は微辛し。
胃を快(さわやか)にし、
五臓を利することをつかさどる。」
と記されています。
甘味は気血の源である脾に入りやすく、
補益作用があります。
そらまめには補中・益気の作用があり、
冬の間に弱りやすい脾胃の働きを支え、
気の不足を補うことで、
春に現れやすい倦怠感やだるさを軽減し、
季節の変化に適応しやすい
身体づくりを助けます。
さらに、そらまめには
袪湿・解毒の作用があり、
体内に滞りやすい湿気や老廃物の
排出を促します。
春は気温・気圧の変動によって
気の巡りが乱れやすく、
むくみや重だるさが
生じやすい季節ですが、
そらまめはこうした
不調の改善にも役立つ食材です。
小説『みをつくし料理帖』を参考に、
そらまめを莢ごと焼いてみました。
塩をひとつまみ添えるだけで十分に甘く、
春の滋味をそのまま味わえる
一品となりました。
令和8年4月15日
薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子





















