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お知らせ・コラム

<薬膳コラム>

2021年9月15日(水)

【薬膳コラム】さといも 芋名月

薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師の伊東千鶴子です。

 

中秋の名月は陰暦8月15日(十五夜)に見られる月のことで、
今年は9月21日にあたります。
中秋の名月は農耕の上でも節目であり、
収穫されたさといもを供えることから芋名月ともいわれます。



さといもは一株のなかに親いもを囲んで、子いも、
孫いもが生育するため、豊作や子孫繁栄の象徴ともされてきました。

山で自生するやまいも(山芋)に対して、
里で栽培されているので、さといも(里芋)と呼ばれています。



さといもの薬膳作用は胃の働きを調整して正常にさせる、
脾胃を整えて消化機能を促進させる、
水液代謝がうまくいかないために生じた痰を取り除く、
腫れを消す、痰や瘀血、結石など体内の塊を和らげる、


体内に蓄積する老廃物や病邪を取り除くことで、
便秘や消化不良、むくみ、しこりのある時によいとされ、
夏の暑さで弱った脾胃や身体に優しい食物といえます。



さといものぬめりは食物繊維によるもので、そのねばねば成分が
胃壁保護に一役買っています。
栄養面では炭水化物が少なく、低カロリーで、
カリウムやビタミンC、葉酸が豊富です。
カリウムには身体に不必要な水分を排出する働きがあります。


ちなみに、旧暦9月13日(十三夜)は
枝豆や栗を供えて月を愛でるので、
豆名月あるいは栗名月と呼ばれます。
今年の十三夜は10月18日です。



新型コロナウイルス感染症の流行により、
私たちはそれまでとは異なる自粛生活を送ってきました。
行きたいところにも行けず、会いたい人にも会えない、
そんななか、季節は変わらず巡り、
秋の風の涼しさに気づく今日この頃です。


お天気が良ければ、夜空の月を見上げてみませんか。
会いたかったあの人も同じ月を見ているかもしれません。
こんな時期だからこそ、「月が綺麗ですよ」と、
電話越しに伝えてみましょうよ。


 2021年9月15日
薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子