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<薬膳コラム>
2026年1月1日(木)
【薬膳コラム】神農祭
国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。
新しい年が明けました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨年、大阪市にある少彦名神社(すくなひこなじんじゃ)で
催された神農祭に行ってきました。

少彦名神社は薬のまち、道修町(どしょうまち)に鎮座し、
「神農さん」を呼ばれていて、
日本医薬の祖神・少彦名命と中国医薬の祖神
・炎帝神農をお祀りし、
日本医薬総鎮守として信仰されています。

神農祭は、文政5年(1822年)に
「大坂(当時の表記)」でコレラが流行した際、
薬種仲間が病除けの薬として
「虎頭殺鬼雄黄圓」(ことうさっきうおうえん)という
丸薬を作り、「神虎」(張子の虎)の御守と一緒に神前祈願の後、
施与したことに由来するといわれています。
現在では五葉笹に張子の虎と
少彦名神社の御札をつけた神虎笹が
家内安全・無病息災の御守として授与されます。
この神虎笹を賜る際、巫女さんが鈴を鳴らし、
祝詞を唱えてくださいました。
澄んだ鈴の音が、健康を願う心に静かに響きました。

何度かお詣りしたことのある少彦名神社。
製薬会社のオフィス街のビルの間に
ひっそりと佇む印象が強かったのですが、
この日は多くの参拝者で賑わい、
道路には露店が並び、医薬品の着ぐるみも歩いていて、
華やかなお祭りの空気に包まれていました。

神農様は人々に農耕を教え、
数多くの植物を口にして薬効や毒性を確かめ、
薬となる植物の効用を伝えたとされる中国古代の帝王です。

後にその伝説にちなみ、
「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」が編纂されました。
これは中国最古の本草(薬物)書とされています。
今回のお詣りを通じて、古代から続く薬の知恵が、
今も私たちの暮らしを支えていることを感じました。
薬の祖神に感謝を捧げ、
今年も皆さまの健やかな日々を願い、
歩みを続けてまいります。
参考/少彦名神社ホームページ
令和8年1月1日
薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子






















