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お知らせ・コラム

<薬膳コラム>

2018年11月15日(木)

【薬膳コラム】胡桃

国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師の伊東千鶴子です。

 前回の朝ドラでは岐阜が舞台となり、ヒロインの実家で作られる五平餅(ごへいもち)も
注目されました。五平餅は中部地方の山間部に伝わる郷土料理で、ご飯をつぶして串焼きにし、
たれをつけて、さらにあぶります。そのたれは胡桃、胡麻、えごまなどを含み、醤油、味噌、
砂糖、酒、みりんなどで甘辛く調味されていて、味も形も地域や家庭、お店によってそれぞれです。
子ども達が幼い頃、ラップを使ってご飯を平たいハンバーグの形にして、ホットプレートで
軽く焦げ目をつけて、煎ってすりつぶした胡桃、練り胡麻に味噌や蜂蜜を加えて作ったたれをつけて
さらに焼くと、芳ばしい香りに食欲がそそられて、美味しく楽しくいただいたのを思い出しました。


 さて、薬膳では胡桃は身体を温める食物で、腎機能を高めて、肺を温め喘息を鎮め、便通を良くし、
脳の活動を向上させるとされています。冬になると、腎に負担がかかりやすく、冷えて呼吸器疾患や
便秘もおこりやすいので、胡桃はこれからの季節に取り入れたい食物のひとつです。


 胡桃の食用する部分は胡桃肉(ことうにく)と呼ばれる生薬で、腰や膝がだるく力が出ない時に、
また肺や腎が弱まった時の呼吸困難や慢性の咳に、お年を召した方や虚弱な方、病後の方の
うさぎ糞のようなコロコロ便しか出ない便秘に、単味あるいは他の生薬を配合されて用いられます。


平成30年11月15日
国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子