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お知らせ・コラム

<薬膳コラム>

2018年12月15日(土)

【薬膳コラム】 冬至南瓜

国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師の伊東千鶴子です。

 冬至は立冬より45日後、北半球では太陽が最も遠ざかり、一年のうちで昼の時間が最も短い日です。
今年の冬至は12月22日となります。この日を境にまた日が長くなっていくので、
「一陽来復(いちようらくふく)」ともいわれています。古く中国ではこの日を暦の始まりとし、
冬至節という儀式が行われ、これが日本にも伝わって冬至を一年の節目をして祝う風習がありました。

 中国の年中行事を記した「荊楚歳時記(けいそさいじき)」には、「冬至の日、日の影を量り、
赤豆粥を作りて以て疫を禳(はら)う」と書かれています。共工の子が冬至の日に死亡し疫鬼となり、
赤い小豆をこわがったことによります。

 また冬至には柚子をお風呂に浮かべて入ります。身体を清めるみそぎの意味もあり、冷え症を改善し
風邪の予防になるともいわれています。


 冬至南瓜といって、中風予防、風邪予防にかぼちゃを食べるのは広く浸透しています。
かぼちゃは身体を温める性質を持ち、脾胃を補い、気を補い、胃弱の改善や疲労の回復、
粘膜保護や血行促進に働き、ベータカロチン、ペクチン、カルシウム、
ビタミンB1、B2、C、E、鉄、銅、マンガンなど豊富なビタミンやミネラルを含みます。
かぼちゃの旬は夏、冬まで保存がききます。野菜が少ないこの時期に栄養豊富なかぼちゃを食べて
無病息災を願ったのも、ただのおまじないではないように思えませんか。

 冬至を過ぎると日が長くはなりますが、気温の変化は光の変化に遅れ、
これから寒さはもっと厳しくなります。冬至には古くから伝わる習慣を取り入れて、
寒さを乗り切り、健やかに過ごしたいですね。


平成30年12月15日
国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子