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お知らせ・コラム

<薬膳コラム>

2019年3月15日(金)

【薬膳コラム】新たまねぎ

国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師の伊東千鶴子です。


 春分を中日として前後7日間が春の彼岸、今年は春分の日が3月21日、彼岸の入りが18日です。
春分の日は昼と夜の長さがほぼ同じになる日で、この日を境に徐々に昼の時間の方が長くなります。
暑さ寒さも彼岸までといわれ、寒さも和らぐ時期です。暖かくなるにつれて、陽気があふれてきます。
自然界の変化に伴って、人も体内の気や血の巡りが活発になり、活動的になってきます。

 この頃、市場に出回るようになったたまねぎは気の流れ、血の流れを良くします。
まるで春をここちよく過ごす後押しをしてくれるようですね。たまねぎの食味は甘辛、食性は温です。
酸(さん)苦(く)甘(かん)辛(しん)鹹(かん)の五味は食べた時の味という意味だけでなく、
身体にどう働くかを示しています。たまねぎは甘辛の二つの味があり、甘の補益、
辛の発散の働きを併せ持っています。そして、たまねぎは身体を温める力を持つ温性の食物です。
たまねぎは気と血の巡りを良くするだけでなく、水分代謝が異常になって生じた痰を取り除き、
胃の調子を整え、胃や肺の気が上逆して現れる吐き気や嘔吐、咳などを改善します。

 近年、生活習慣病予防の分野で注目される食物でもあります。春らしい新たまねぎを生のまま、
辛みと香りを楽しみましょうか。汁物や煮込み料理など加熱調理して、甘みと旨みを味わうのもいいですね。

平成31年3月15日

国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子