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お知らせ・コラム

<薬膳コラム>

2020年6月15日(月)

【薬膳コラム】いんげん豆

 薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師の伊東千鶴子です。



梅雨の季節は雨が多く湿度が高くて、じめじめとしています。
まとまった雨は農作物の生育などに必要なのですが、
外界にはびこる湿が邪になって人体を脅かすと、
頭が重い、身体や手足がだるくて重い、むくみ、
目やに、お小水の濁り、おりもの、下痢、湿疹、
水虫などの症状があらわれます。


湿には重濁粘滞という性質があり、
湿邪による症状は治りにくく、多くが下半身にみられます。
脾は湿を忌(い)む(嫌う)といわれています。

湿邪によって脾の消化吸収や水分代謝の働きが低下し、
食欲不振、腹痛、吐き気、軟便、下痢などの症状がみられ、
さらに外部からの湿邪に侵されやすくなります。

雨降りが続いて蒸し暑いと、うっとうしくて気持ちも
沈みがちになってしまいます。



この時季には身体の湿を取り除く食物、
脾を補う食物を摂りましょう。

小豆、緑豆、はと麦、いんげん豆、枝豆、えんどう豆、
そら豆、おくら、とうもろこし、なすなどがあげられます。
香りのある紫蘇や玉ねぎ、ピーマンなどは
気の巡りを良くするので、用いましょう。



そのなかで今回薬膳レシピに題材に取り上げた
いんげん豆は消化吸収をつかさどる脾と胃の働きを正常にし、
食欲不振やおなかの張り、胃もたれを改善します。

身体にたまった湿を取り除き、むくみや身体の重だるさを改善します。
暑熱の不快感を取り払い、暑気あたりにもよいです。
食物繊維が豊富で、豆類の中では最も多く、便秘を解消します。



変わりゆく自然に合わせて、その時々を健やかに快適に過ごせるよう、
薬膳を生活に取り入れられるといいですね。



2020年6月15日
薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子