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お知らせ・コラム

<薬膳コラム>

2023年4月1日(土)

【薬膳コラム】啐啄(そったく)

国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。

新年度を迎えました。


 ご入学、ご就職される方、
おめでとうございます。
夢への第一歩を踏み出す方々を
心より応援いたします。



 「啐啄(そったく)」という
言葉があります。
「啐」はひなが卵の中で殻を破って
出ようとしてつつく音、
「啄」は母鳥が殻を外からつつき割ることで、
そのタイミングが一致すると、
殻が割れてひなが誕生します。



啐啄同時とは
「逃したらまたと得がたい絶好の機会」を
意味します。禅ではひなを弟子、
母鳥を師に例えており、桜咲く学びの門を
くぐる子供さん方に素晴らしい出逢いが
ありますようにと祈ります。


親の私も、ひなである我が子達の
卵の殻をつつく音を聞き逃さずに
いようと心掛けていたつもりでしたが、
いつの間にか、末子も社会の一員となり、
羽ばたいていきました。



春は発陳といって、
新しいものを出すときです。


五行説によると、春は木にあたります。
木には曲直の特性があります。
この曲直とは、幹や枝が曲がったり、
真っ直ぐになったりしながら、
上へ外へと伸びていく、
木が成長する様子を表わしています。


そして、成長、昇発(しょうはつ/上に昇る)、
条達(じょうたつ/四方に伸びる)などの性質は
木に属すと解釈されています。



若い多くの方々が、この春の季節に、
新しい場所で、身体も心も伸び伸びと過ごして、
自分を成長させ、やがていつか、
その地で大きな樹になり、幹を太らせ、
枝葉を増やしてくれたらと願います。

 

 2023年4月1日


薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子