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お知らせ・コラム

<薬膳コラム>

2024年3月1日(金)

【薬膳コラム】新しいことはじめまして

国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。

 先日、娘夫婦と一緒に、
ホテルのアフタヌーンティーを
楽しんできました。


 2022年の新語・流行語大賞に
ノミネートされた
「ヌン活(アフタヌーンティー活動)」は
縁のないものでした。

二人に誘われ、ゆったりと近況を語らいながら、
いちごとルビーチョコレートを取り入れた
美しいスイーツやお茶を味わう体験ができて、
嬉しくありがたく思っています。


 話は変わって、義母が中医学、
漢方に関わる書物が遺していきました。
そのなかに、変体仮名で書かれた
食物本草書が数冊あり、
読めるようになりたくて、
最近、「くずし字読解辞典」を
購入しました。



 いろはのいで始まる
「和歌食物本草」菓子(果物)の部に、
いちごが記されています。

「和歌食物本草」は
寛永(徳川家光の時代)の日常、
口にする食物を題材に和歌を
綴った食養生の書物です。


「寛永七年刊 和歌食物本草現代語訳
(半田喜久美・著)」を大いなる頼りとし、
まず一句、 「覆盆子(いちご)平 あま(甘)く
どく(毒)なし ひい(脾胃)によし 
をんな(女)しよく(食)して 
くはひにん(懐妊)となる」。


読むと、このいちごは現代の
私たちが食するいちごと
異なるものと気づきます。


覆盆子を探れば、
「神農本草経」に収載された蓬蔂(ほうるい)は
別名を覆盆(ふくぼん)といい、
バラ科のクサイチゴ、

「名医別録」に収載された覆盆は
バラ科ゴショイチゴとされています。


今、流通しているいちご(オランダイチゴ)は、
食性は涼、食味は甘微酸で、
口の渇きを癒す、熱感や汗出といった
暑熱症状を緩和する、胃を健やかにする、
消化不良を改善する働きがあります。


いちごはやや身体を冷やすので、
先日のヌン活での飲み物は
温性の紅茶を選び、
楽しい時を堪能させていただきました。


  2024月3月1日


薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子