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お知らせ・コラム

<薬膳コラム>

2026年9月15日(火)

【薬膳コラム】鮭

国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。


お彼岸が近づくと、朝の空気が涼しくなり、
秋の訪れを感じるようになります。

夏の疲れが体に残りつつ、
秋の気がゆっくりと満ちてくるこの時期は、
気力や体力が安定しにくく、
疲れが出やすい季節の変わり目です。
そんな時期の養生に、鮭は適した食材です。


薬膳では、鮭は温中・益気の作用をもち、
冷えやすい腹部を温めながら
不足しがちな気を補います。

夏の暑さで消耗した気を回復させ、
季節の変わり目に弱りやすい
脾の働きを整えることで、
秋に向けて体の基盤を支えてくれます。

脾が健やかになると消化吸収が円滑になり、
気血を生み出す力が高まるため、
だるさや食欲の不安定さの
改善にもつながるのです。


さらに、鮭には利水の作用があり、
湿気の多い夏を過ごした体に
溜まりやすい余分な水分を排出しやすくするので、
むくみが気になる人にも向いています。

止咳の働きは乾燥が始まる秋の喉を守り、
活血の作用は血の巡りを促して、
季節の疲れを内側から整える助けになります。


秋の鮭は産卵のために
川へ戻る時期に水揚げされるため、
身が引き締まり、
脂は控えめであっさりした味わいです。

時鮭、紅鮭、銀鮭、キングサーモンなど
種類によって旬は異なりますが、
秋に出回る鮭は季節が深まる
合図のようにも思えます。

鮭の身の赤い色はアスタキサンチンによるもので、
その抗酸化力はビタミンEの
500〜1000倍ともいわれています。


夏から秋へ移るこの時期に
鮭を取り入れることは、
季節の変化に合わせて
体を整える食養生になります。
秋を迎え入れる一品として、
今年も鮭を味わってみませんか。


令和8年9月15日

薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子