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お知らせ・コラム

<薬膳コラム>

2017年11月1日(水)

秋の心と身体を健やかに

 国際中医薬膳師、薬剤師、紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師の伊東千鶴子です。

 秋が深まり、気温が下がって日暮れが早くなると、なんとなく物悲しい、
不安になる、気持ちが落ち込むという方がいらっしゃいます。


 人は悲しみ、憂いなどの感情が現われても、大抵はうまくやりすごすことができますが、
その感情が強いと体調に影響を及ぼします。怒、喜、思、憂、悲、恐、驚の
7つの感情の変化は七情と呼ばれ、それらは臓腑経絡器官に関与し、病気を引き起こす原因となります。

 例えば、悲しみや憂いが過ぎると気を消耗させ、肺の働きを悪くします。
逆に、肺が弱っている時は悲しくなったり、気がふさいだりします。


 秋は肺が傷つきやすい季節です。もし今、気分が優れないとしても、
それは秋の季節のせいにして、意識的に深く呼吸をしてみたり、音楽を聴いたり、
本を読んだり、外に出て紅葉を愛でたり、気の置けない人と食事がてら会話をしたりなど、
ご自身の好きなことでゆったりとした時間を過ごし、心と身体を癒してはいかがでしょうか。


 中国最古の医学書「黄帝内経」には秋の養生法として、鶏と同じように早寝早起きをして、
心安らかに過ごしましょう、活動しすぎると肺気(呼吸器系の働き)を損ない、
冬には下痢をしやすくなりますと記されています。


 今年の立冬は11月7日、もうすぐ冬がやってきます。冬は閉蔵の季節といわれ、
門戸を閉めてとじこもるように、人は陽気を外に出さないようにして寒さから身体を守り、
暖かな春に備えて気(エネルギー)を蓄えます。


今年も残すところあと二月、寒さも増してきますが、健やかに過ごせたら嬉しいですね。


平成29年11月1日
国際中医薬膳師、薬剤師、紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子