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お知らせ・コラム

<薬膳コラム>

2022年7月1日(金)

【薬膳コラム】朝顔 ケンゴシ

薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。

 

  「朝顔の 蔓の自由の 始まりし」(稲畑汀子)


皆さんも朝顔を育て、夏休みに観察日記を
書いた経験があるかと思います。



そういえば、子どもが小学生の頃、学校で水やりに使っていた
ペットボトルじょうろをなくしたことを思い出しました・・・。


当時、親の私は仕事に追われ、充分に手をかけて
やれなかったと後悔しています・・・。


せめて子ども達には、夏の日差しを浴びた朝顔が
蔓を伸ばして成長するように、自分の思いのまま、
自由に生きて、花を咲かせ、実を結んでくれたらと願います。



朝顔は明け方に花開き、昼近くになるとしぼんでしまうので、
その名が付き、七夕の頃の花なので、
牽牛花とも呼ばれます(諸説あり)。



 ヒルガオ科アサガオの種子はケンゴシ(牽牛子)といって、
我が国の医薬品に関する品質規格書である
「日本薬局方」にも収載されている生薬です。


ケンゴシは大腸を潤し、または腸蠕動を活発にして
排便を促進する瀉下(しゃげ)薬で、
ファルビチンという成分を有します。
漢方処方の八味疝気方(はちみせんきほう)や
薬局で購入できるいくつかの便秘薬に配合されています。



中国最古の本草書「神農本草経」とほぼ同時期に作られたとされる
「名医別録」に、「味苦、(性)寒、毒有り。
気を下すをつかさどる。脚満水腫(下肢のむくみ)を療す。
風毒を除く。小便を利す。」とあり、
古くから利用されていたことがわかります。


奈良時代、遣唐使により中国から薬用として持ち込まれましたが、
朝顔は観賞用の花として親しまれるようになりました。


  2022年7月1日
薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子