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お知らせ・コラム

<薬膳コラム>

2021年4月1日(木)

【薬膳コラム】春の風が吹いていたら

薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師の伊東千鶴子です。


春三月、此れを発陳(はっちん)と謂う。
天地倶(とも)に生じ、万物以って栄ゆ。


中国最古の医学書といわれる黄帝内経には、
上のような条文があります。


春は新しいものを出す季節であり、
天地の生気が発せられ、
ありとあらゆるものが栄えてきます。



この時季には、少し遅く寝ても、
少し早く起き、庭に出てゆったりと歩き、
髪をときほぐし、身体をのびやかにし、
気持ちはいきいきと元気を充満させて、


生まれたばかりの万物と同じように、
人も成長していくのを尊重して励まし、
決して押さえつけてはいけない、


これに逆らうと肝を傷つけ、
夏になって寒性の病を患い、
夏の気候に適応できなくなるとされています。




今日は4月1日です。学校や会社、
役所などで新年度が始まります。



何かしら動き出そうとする意欲を持ち、
新しい居場所、人との出会いを通じて、
きっと人生にプラスになる刺激が得られるのではと

 


期待で胸を膨らませ、これからの生活を楽しみに思う一方、
れない環境の変化のなか、過度に緊張し、
不安に、憂鬱に感じるときもあるでしょう。



寒暖の差や飛散する花粉が体調不良の原因に、
長きにわたるコロナ禍がストレスになるかと思います。



春は風(ふう)の季節といって、
風が吹きあがるように気持ちも揺れ動いたり、
乱れたりします。軽い運動をしたり、


窓を開けて春の光を浴びたり、
外に出て花を眺めたりなどして、
気分を変えてみませんか。




元気のでないときには穀類、芋類、豆類などを、
気の流れをよくするには柑橘類やクレソン、せり、
セロリ、たまねぎ、ピーマンなどの香りある野菜を、


気や血の巡りをつかさどる肝を養う酢や梅干などの酸味のものを、
気を発散させるなら辛味のものを摂るとよいでしょう。



 2021年4月1日
薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子