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お知らせ・コラム

<薬膳コラム>

2023年2月1日(水)

【薬膳コラム】春遠からじ

国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。

いきなりの私事ではありますが、
先日、誕生日を迎えました。
若い頃、何人かの方から、
「晩年は幸せになる」と、
言われたことがあります。


人間の生、長、壮、老、死には
腎中にある精気の盛衰が深く関わっています。


腎が蓄える精気は先天の精と後天の精です。
先天の精は父母から受け継いだ、
生命の源で、後天の精は
脾の消化吸収によって得た水穀の精微と
肺の吸引する清気によって作られます。


先天の精は後天の精に絶えず
補給されながら成長し、互いに助け合い、
結びついて、腎中の精気となっています。


この腎中の精気が盛んになれば、
身体は成長、発育していき、
やがて生殖能力が備わるようになります。


そして最高潮を迎えますが、
後天の精による補給ができなくなると、
次第に身体は衰えていきます。



若々しさを保つとは、
先天の精と後天の精を
充実させることでもあります。


食に関しては薬膳の真価が発揮できる分野であり、
日々の生活においては先天の本である
腎と後天の本である脾、肺を
いたわることを心がけましょう。


 
腎精を減らさないよう、疲れすぎない、
肉体酷使を避ける、脾の働きを損なわないよう、
食べすぎない飲みすぎない、生もの、
冷たいもの、辛すぎるもの、脂っこいもの、
甘いものをとりすぎないようにしましょう。


たまにはゆったりとした気持ちで
深呼吸してはいかがでしょう。
肺が清気を吸い、腎が取り込みます。



 私は目の前のやらなければ
いけないことを優先し、
やりたいことを諦めたときがありました。


それでも、ただ毎日を漠然と過ごすのは嫌で、
できる範囲で一生懸命に物事と向き合ってきました。
幸せかそうでないか、


そんな指標は今まで意識していませんでしたが、
「晩年は幸せになる」、そう言ってくれた顔も
覚えていない誰かの言葉を
時々思い出しながら生きましょうか。


 もうすぐ春が来ますね。


 2023年2月1日


薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子